動植物・地質・歴史にふれる旅③ -リオ州の山岳地帯◇歴史をたどる

今日は、リオデジャネイロ市の北に位置する

山岳の町 Santa Maria Madalenaを訪れた旅の記録から

歴史の1ページをお伝えします。




赤土の道をワゴンに揺られて

頭や体をぶつけながら奥地へと進みました。


訪ねたのは、山あいの農場跡

サン・ジェロニモ - Fazenda São Gerônimo -

1860年代を中心にコーヒー栽培で

荘園として栄えた土地です。


かつて大農園の主が住んでいた

古城のような館では


何代目かに当たる館主が

当時のままに遺された家具や

壁いっぱいの写真を見せてくれました。



ガタガタと車に揺られて

大地や川の自然を楽しんで町の中心に戻り


そこからは、車の入らない道を

見晴らし台まで歩きました。


頂上まで登ると

歴史博物館がありました。





このピアノにはびっくり!

私が見た中で一番古いものでした。


前に立つと、思わず私はキーに触れていました。


古典、というワードが頭をよぎり、

なぜか「指をついて出てきた」曲は


1970年前後にヒットしたロック

Leon Russell の “A Song For You” のイントロでした。


残念なことにこのピアノは

調律から無縁だったようで、


ほんのサワリを弾いただけで、

思わず指を引っこめてしまいましたが


キーの音色は温かくて素敵でした。


これは、歴史の響きを私の今につなげる

すごく貴重な体験でした。





博物館には、他にも

魅力的な楽器や蓄音機、

LPレコードなどがありました。


この町からは、当時一世を風靡した

Dercy Gonçalves というエンターテイナーが出ています。


日本でいえば、美空ひばりにあたるでしょうか。


そんなわけで、

この町は音楽の中心としても栄えていたようです。


現在も、カーニバルでは

一帯のコンテストで優勝しているそうです。




当時の生活をしのぶ部屋の一隅には


時間を超えて

一日を終えようとする太陽が温かく射し込んでいました。





こんな道具も日用品だったようです。


ほかにも

鉄のアイロンや調理器具など

たくさんの生活の道具が展示されていました。


*


このシリーズでは、

この大地に生きる暮らし続いて

植物、歴史、そして

この土地を形成したポーランドから移住した人たちの

天空を見上げる広大な別荘を訪ねた話に続きます。


ゆっくり発信していきます。

どうぞお楽しみに。




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