散歩で立ち寄る写真展 -サンパウロ便り
ブラジルの大都市には
財団法人が運営するアート・ミュージアムがたくさんあります。
わが家から歩いてすぐのパウリスタ大通りにある
そうした施設の一つでは
市民が、会期ごとに変わるアート展示や
たくさんのコレクションを無料で楽しむことができます。
(ちなみにここでは、映画も日本でいえばワンコイン程度の料金で日替わり上映しています)
このギャラリーでは
100年前から現在までの写真家数名の作品を展示。
写真家たちの愛用したカメラや映写機にも興味津々です。
作品に映されたそれぞれの場所にも注目しました。
作品展で感心したのは、
古い時代の作品に映し出された
それぞれの場所へのデジャヴ感でした。
不思議なことに
道や空気は川や雲の流れのようで
時代を経ても変わらない物語を伝えています。
そこにある手の届かない街角は
写真の前に立つ私の肌をサッとかすめて
ハートにどっかりと腰をおろします。
そこからハッと我に返り
「これは間違いなく今のあの辺りだ!」
まるでタイムスリップから戻ったような感覚に引き込まれます。
遠い昔や、離れた土地を今ここに届けてくれる
街角の日常を生きる人々。
シャッターが捉えた人々のまなざしに
私は釘付けになってしまいました。
レンズが
街を切り取り、
人を切り取る。
写真の魅力に絡めとられた一人として
会場に掲げられたフレーズが心に残っています。
『写真の世界は、被写体だけでなく
撮影した人間そのものをも映し出している』
IMS - Instituto Moreira Salles
モレイラサレスインスティテュート文化センター
≪民間非営利団体が、公的援助を受けて
文化活動の発展と促進を目指して活動しています≫
プログラム (ポルトガル語) http://www.ims.com.br
紹介サイト(日本語) https://tabicoffret.com/article/75551/
紹介した作品は以下の写真家によるものです:
Thomas Farkas
Stefania Bril
Richard Srra
【関連記事】
◆松本乃里子の活動・リンクツリーはこちらです◆
0コメント