心に刻まれたコーヒー豆の風景 -サンパウロ便り

- uma lembrança da Fazenda Rio Verde, Caxambu - MG -



キッチンの窓辺には今

豆の思い出が陽に照らされています。



今もなお

まぶたに焼きついているのは

コーヒー農園 -ファゼンダ の赤い大地。




私たちがイパネマコーヒーの農園を

訪ねた時期は5月下旬、

カフェ・ブルボンの収穫の直前でした。





赤い実の

ブルボン種でも最高級の豆は

GUEISHA -ゲイシャ


木から一粒とって口に含むと

甘い香りがいっぱいに広がりました。





実が黄色い品種、

ブラジルで人気の

ブルボン・アマレーロも収穫を待っていました。





豆の選別から脱穀、袋詰めへと向かう

ドーム型の大きな工場の近くには

天日乾燥のエリアが広がっていました。



*



サンパウロに戻ってすぐその足で私たちは


仲良しだったけどしばらく訪ねていなかった

塚本恭子さんのお店に寄せてもらいました。

Café Sabor Mirai カフェ茶房未来


*****


私が塚本恭子さんを初めて知ったのは

映画俳優として活躍し、

日本とブラジルの交流プロジェクトを主宰なさっていた頃です。


その映画とはこんな作品です:

- カンヌ映画祭・国際批評家連盟特別賞など多くのプレミアムを受賞 -


日本人のブラジルへの移住史を伝える

ブラジル映画『ガイジン - 自由への道

Gaijin - Os Caminhos da Liberdade (1980, dir.: Tizuka Yamasaki) 


*****


カフェ未来は、この農園とも深くつながりがあって

イパネマコーヒーを淹れてくれる

サンパウロでも数少ないカフェのひとつです。


農園へ、そしてこのカフェ未来へ一緒に訪ねたのは

仙台で15年近く焙煎珈琲店を営む

珈琲まめ坊」の青木まさ江さん。



恭子さんの「ね♡ 淹れて」の一言で


配送されたばかりのイパネマコーヒーを

ハンドドリップで振舞ってくれました。




草原を吹き渡る風の香りがしました。


それは、手摘みで天日乾燥していた

あの広大な農場の香りでした。






農園からは、私の名前の入ったコーヒー豆と

農園見学の証明書をいただきました。






あれからまだ時間が経っていないのに、

全てがすでに、うたかたのように

記憶のむこうに漂っています。



夢のような日々でした。




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Vida cotidiana   em São Paulo ◆サンパウロ生活◆ 街に溢れる色彩 あったかいハート そして笑顔 日常のひとコマを 道端からお届けします      松本乃里子      - Jan.2021

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