弦の響きに想いを乗せて -サンパウロ便り
- Gosto muito de resonância das cordas -
楽器屋さん街をゆく。
ひとりで、
そして
家族や仲間と一緒に。
楽器屋さん街は
わが家から歩ける距離にあってうれしい区画です。
カジュアルな店から
専門店まで
何十ものショップが
にぎやかに軒を連ねています。
パーカッション専門店は
夢心地の異空間で
そこにも必ず寄ることにしています。
さて、このところ私が
毎日のすきま時間に奏でている楽器の話です。
探し求めてやっとのことで注文できたけど
「海を渡って何か月もかかる」と言われたので
来年までに届いたらいいな、なんておもっていたら
ひょっこり先月
私の元へとやってきてくれました。
その日はそもそも
私にとって大切な記念日でもありました。
弦楽器をこよなく愛してこの世を去ったひとりの若き仲間の生まれた日。
届いた包みを開けながら
そんな日に届いたことに
ミラクルなメッセージを受取りました。
音色で自由に風景を描いて
時間を過ごせる日は至福です。
ただね、ひとつ残念なのは
素晴らしい癒しの音色を放つので
つま弾くそばから眠くなって
一向に練習にはならないこと。
ひたすら自由に奏でることにしています。
*
弦楽器を眺めていたら、
すっかり忘れていた
一冊の童話のことを思い出しました。
小学校一年生だったあの頃、
もう60年前になります。
『マッチのバイオリン』という物語を読みました。
何度も何度も読みました。
その中にあった詩。
今でもぜんぶ憶えています。
わたしが初めて作曲をした詩だったから・・
七色の雲の巣はったバイオリン
七つの海を越えてきた
遠い昔をうたいます
弦の調べに
こころが溶ける
そんなこんなの今日この頃です。
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